こんにちは!なっつです。
なかなか海外渡航できない日々が続いており、ほぼ尾道ブログになりつつある今日この頃。そして今回も尾道旅行の思い出を綴ります。
古くから港町として栄えさらに戦災を免れた歴史から、多くのお寺が残る尾道市。中心部の山手に建つ25もの古寺は、それぞれに建造物が特徴的だったり境内からの眺めが良かったり等、とっても魅力的。
お寺同士は石畳の路地で結ばれ、「古寺めぐりコース」として観光案内地図にも記載されます。
コースに建つ道標とルートマップ。赤い太線が古寺めぐりコースになっています。
と調べていたら、宿のオーナーさんから「尾道七佛めぐり」なる存在を聞きました。
尾道七佛めぐりとは尾道を代表する由緒ある7寺(持光寺・天寧寺・千光寺・大山寺・西國寺・浄土寺・海龍寺)を巡るモデルコース。宗派も縁起も異なる7つのお寺全てをめぐることで、満願成就を達成するというものです。
下記のようなアイテム集めも実施されているので家族や旅仲間とめぐるのも良さそうですね。
- 満願成就の掛け軸:一つ目のお寺で色紙(300円)を買い、7つのお寺それぞれで御朱印(各300円)を押してもらったら、最終のお寺で掛け軸にしてプレゼントしてくれる
- 念珠ブレス:7つのお寺で集めたパワーストーン(各500円)を念珠キット(300円)に通して作るブレスレット状のお守り
私は荷物の関係もありアイテム集めは難しいけど、お参りだけでもしてみたい!ということで、古寺めぐりコースを通って7つのお寺をめぐることにしました。
七佛めぐりに訪れる順番や交通手段の決まりはありませんが、今回は徒歩観光なので駅から近い持光寺から古寺めぐりコースに入って東へ進み、海龍寺まで。帰りは海岸沿いを戻って来ようと思います。
実際に歩いた感想や万歩計アプリで記録していた所要時間と距離を記録したので
「7つのお寺全て歩いてめぐるのは大変?」「観光に組み込みたいけどどれぐらい時間かかるんだろう…」とお悩みの方の参考になると幸いです!
各お寺の歴史や由縁、建築については七佛めぐり公式サイトに分かりやすく紹介されているので、あくまで徒歩観光者として訪れた感想や時間距離的な部分をメインに記録したいと思います。
Contents
商店街→持光寺(5分・約0.2km)
東側・本通り商店街の入り口からスタートです。アーケードに入るとすぐ古寺めぐりコースへの案内が。
右手にある林芙美子記念館の前で、古寺めぐりコースが記載されている観光案内地図をGETしました。
陸橋で貨物船を見送り山手へ入ったら、土堂小学校下から石畳の道が続きます。
細い路地が入り組んでますが、分かれ道には道標が建てられているため迷いにくいです。「持光寺」の案内に従い進んでいきましょう。
持光寺参拝(5分)
古寺めぐりコース最初のお寺・持光寺。裏山の花崗岩で切り出された石門が目印です。門をくぐると巨石のパワーで寿命が延びるという言い伝えも。
本堂ではアフロヘアーのような仏像を観ることができます。どうしたら人々を救えるのかを考えるあまり髪を切るのを忘れたという、なんともありがたい阿弥陀様です!
粘土をにぎって作る「にぎり仏」も有名。30分ほどで体験できて後日住職が焼いて送ってくれるので、時間が許すなら旅の思い出にぜひ。
あじさいの名所でもあるので初夏にも訪れたいなと思いつつ、次のお寺へ。
持光寺→千光寺(25分・約1km)
公式サイトのモデルコースでは2つ目に天寧寺へお参りして千光寺にはロープウェーを利用しているのですが、私は歩いて周るので先に千光寺をお参りすることにします。
古寺めぐりコースを通るため途中には光明寺と宝土寺にもお参りできます。
光明寺前。山手の路地を歩いていると、本当にたくさんの猫ちゃんに出会います✨
蜘蛛の巣みたいな階段も通りました。路地が迷路のようで楽しいです。
宝土寺。このお寺の眺めも良い感じでした!
東門から出て線路沿いを進み、山の中腹目指して千光寺新道の石段をのぼります。
千光寺への道のりはなかなかハードですが、ふと足をとめて振り返ると細い路地越しに尾道水道が見え、穏やかな景色にホッとします。
途中天寧寺を指す道標で右折すると静かな細い路地に。ここにひっそりと佇む屋敷・帆雨亭は文庫コーナーも併設された素敵な喫茶店。「文学のこみち」と呼ばれるこの周辺には志賀直哉旧居などもあり、趣きある雰囲気となっています。
千光寺道に入ったら、再び待ち受ける階段坂!引き続き頑張ってのぼります。
千光寺参拝(約30分)
300段以上の階段をのぼって辿り着いた千光寺。806年弘法大師開基の由緒あるお寺です。
朱塗りの本堂や除夜の鐘として親しまれる鐘楼、石鎚山鎖修行場など見どころたっぷり。尾道を代表する観光名所となっています。
標高140mの境内からは市街地や尾道水道や向島が一望。
ロープウェイが行き交う様子がとても尾道らしい風景です。
境内西側の巨大な岩・鼓岩は叩くと音がすることからポンポン岩とも呼ばれます。
この辺りからの景色も素晴らしいので是非とも写真に収めてくださいね♪
千光寺→天寧寺(15分・約0.5km)
再び千光寺道の階段を下り、次は天寧寺を参拝します。
千光寺道沿いに建つ天寧寺三重塔は、市街地や尾道大橋まで一望できるフォトスポットとなっています。
本堂は三重塔から離れていて、ふもとのロープウェー乗り場近くにあります。
先ほどの三叉路まで戻ってきたら、山に向かって右手にのびる細道へ。
三重塔を見上げながら道なりに下っていくと・・・天寧寺への道標発見!
天寧寺参拝(10分)
1367年創建、現在は曹洞宗のお寺。
三重塔の写真で満足して本堂の写真を撮り忘れていたので別日に再訪しました。急に桜が咲いてるけどお気になさらず(笑)
本堂横の五百羅漢が素晴らしいので是非。526体の羅漢像が並ぶ様子に圧倒されます。また、自分が患っている場所と同じ場所を撫でると治ると言われる「さすり仏」も有名です。
天寧寺→大山寺(10分・約0.5km)
山門から線路手前に出て次のお寺・大山寺へ。
ロープウェー乗り場を越え、地図と道標を頼りに住宅地を進んでいくと、御袖天満宮の鳥居が見えてきました!
映画『転校生』の階段シーンのロケ地として有名です。
大山寺はそのすぐ右どなり。
大山寺参拝(5分)
1069~1074年に中興されたと伝えられる真言宗のお寺。
日を決めてお願い事をすれば叶えてくれるという日限地蔵尊のご利益を求め、合格祈願に訪れる受験生も多いんだとか。
尾道が舞台のNHK朝ドラ「てっぱん」に出てきた梵鐘もあります。
尾道は街の色んな位置から展望を楽しめるところが好きです。ロープウェイ乗り場より東へ行くと観光客はぐっと減るのですが、お寺が多いし地元の人の生活感も感じられて、風情ある雰囲気が味わえます。
大山寺→西國寺(5分・約0.3km)
大山寺からすぐ、近道を抜けて石段をのぼると西國寺の境内に入ります。
西國寺参拝(20分)
729~749年に行基菩薩創建と伝えられる言宗醍醐派の大本山。朱塗りの金堂や三重塔が目を惹く美しさ。
健脚のご利益があり、山門には約2mもの大きな草鞋がかかげられています。
金堂の前から山門を見下ろすこの眺めが良いですね!!向こうには尾道大橋も見えます。
山門から三重塔までは石段をのぼりますが、市庁舎や尾道水道の景色がよく見えました。
日没から夜の22時までのライトアップは昼間以上に迫力満点。
春は石段脇に植えられた桜が咲き誇り、夜桜鑑賞にもオススメです。
西國寺→浄土寺(25分・約1.5km)
残るお寺はあと2つ。といっても最後の2寺はお隣どうしなので、古寺めぐりコースを歩くのはこれがラストになります。
西國寺参道から浄土寺や西郷寺を指す道に入って、久保小学校方面へ。
途中、西郷寺の境内を通ります。
図書館を横切ったらもうすぐ。右手に尾道水道を眺めながら歩いていくと、赤い山門が見えてきました!
浄土寺参拝(10分)
浄土寺はなんと聖徳太子の創建と伝えられる歴史あるお寺で、本堂と多宝塔は国宝、山門と阿弥陀堂は重要文化財に指定されています。
境内全体が国指定文化財であることは全国的にも珍しく「国宝の寺」とも呼ばれます。
海龍寺参拝(5分)
すぐお隣が海龍寺。古寺めぐりコースの終着点になります。
江戸時代の人形浄瑠璃家、文楽と竹本弥太夫の墓があり、お経の塚に触れると技芸上達すると言われてます。
奥にそびえる浄土寺山不動岩と展望台への鎖修行ができますので、体力に自信のある方は是非!鎖じゃなくても「観音のこみち」という遊歩道を通ってのぼることもできます。
浄土寺&海龍寺から徒歩20分ぐらい。頂上からの景色が素晴らしいので、ここまで来たついでに足を伸ばしてみてはいかがでしょう。
まとめ
さてさて、無事7つのお寺をめぐれました。商店街入り口から海龍寺までの所要時間と距離を合計してみると・・・
- 歩行距離合計:4km
- 所要時間合計:2時間50分(参拝時間含む)
戻りは尾道水道沿いを歩いたので、それを含めると合計約7km、約3時間半でした。
帰り道では、市役所の屋上デッキに寄って展望を楽しむのもオススメです。
歩き疲れた方は、浄土寺下から駅方面へ向かうバスが出ているので、帰りだけバスで帰るのも良いと思います。個人的には、七佛めぐりコースは坂道や階段が多くトータル時間こそかかりましたが、途中お参りや景色撮影で足を止めることが良い休憩となり、意外と疲れは感じませんでした!
道中は古民家の真横や神社の境内を通ったり、突然道が開けて尾道水道が顔を覗かせたり。次々に表情豊かな景色が登場するので、歩くのがお好きな方や古い街なみがお好きな方は、きっと楽しく周れると思います!
路地裏や自然風景を満喫しながら、歴史あるお寺を7つもお参りできちゃう「尾道七佛めぐり」。尾道を訪れる際はぜひ体験してみてはいかがでしょう。
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